メモリースポーツを始めて1年の人の日記(後編)

メモリーアスリートのつぶやき

こんにちは。

BSAマガジンライターの山口です。

今回は僕の日記の後編です。前編をまだ読んでいない方はぜひそちらを読んでから本記事を読んでみてください。

↓メモリースポーツを始めて1年の人の日記(前編)↓
https://brainsportsacademy.net/?p=1429

さて、前回は東京SCC2020までお話ししました。今回はその後からです。前回はリアルのトランプ記憶がメインでしたが、今回はメモリーリーグに関する内容が多くなります。

メモリーリーグのシーズンとは

ところで、皆さんメモリーリーグにはシーズンというものがあるのをご存じでしょうか?
シーズンというのは、2か月かけて行う非公式の大会のようなものです。参加者は実力ごとに5つのDivisionに分けられ(各Divisionの中で人数が均等になるようにさらに2-3グループに分けられる)、2か月の中でブロック戦を行います。その結果によって昇格したり降格したりします。下の写真だとわかりやすいかもしれません。緑の人は昇格、赤の人は降格、黄色の人は隣のDivisionの黄色の人と入れ替え戦を行う、という感じです。また、シーズンの最後にはDivision1のaの上位4人とbの上位4人の計8人で決勝トーナメントを行い、優勝した人がそのシーズンの覇者となります。

試合形式は6ゲームマッチで、対戦する人は交互に種目を選びます。つまりお互い3種目ずつ選んで対戦します。相手と同じ種目を選択することはできますが、自分が同じ種目を2回以上選ぶことはできないというルールです。(名前に関してはNamesとInternational Namesのどちらかしか選ぶことはできない)3-3になったら引き分けか、双方の合意があれば決着をつける1本勝負をすることが出来ます。

このシーズンは誰でも参加できるのでぜひ気軽に参加してみてください。自分との戦いになりがちなメモリースポーツにおいて、メモリーリーグのような対戦要素は違った緊張感がありますし、対戦することから得られることも多くあります。あとは、シンプルに面白いです。初参加でも実力にあったDivisionに振り分けられますし、参加して損はないと思うので是非お勧めします。今回は僕がこの半年目標としてきたシーズンと、今年の5月にあった世界大会、5月に参加したSCCについてお話ししたいと思います。

シーズン10

東京SCCの開催が決定した昨年10月、メモリーリーグでは11月から12月にかけて行われるシーズン10の登録が始まっていました。僕自身はメモリーリーグを始めて1ヵ月経ち、全種目レベル10にも到達していたので、腕試しということでこのシーズンに参加することにしました。初参加だったシーズン10ではDivision3に振り分けられました。
この時同組だった選手の中で目立った選手はおらず、全勝でこのシーズンを終えることが出来ました。このシーズンに限って選手数の問題で無条件昇格(先述の緑色の枠)がなく、1位通過でも入れ替え戦を行う必要がありました。ただ、入れ替え戦の相手も僕にとっては相性が良く、すんなりと勝ち、昇格を決めることが出来ました。

↑全勝で入れ替え戦進出を決めた

↑入れ替え戦は5本先取 1ゲーム目こそ取られたもののその後5連取で昇格を勝ち取った

シーズン11に向けて

シーズン10で昇格を決めシーズン11ではDivision2で戦うことが決まりました。ただ、当たり前のことながらDivision2の選手は強敵ばかりで、Division3の時と同じように力のゴリ押しでは勝てません。メモリースポーツ歴も周囲と比べて明らかに短い僕には、効率よく勝つことが必要でした。

効率よく勝つためにはどうしたらいいか。僕はこの問いに対して、「3種目を得意になる」のがいいのではないかと考えました。ロジックとしては次の通りです。先ほどシーズンの試合ではお互いが3種目ずつ選ぶと説明しました。名前はどちらかしか選べないので、それぞれ選ぶことのできる選択肢は実質5つ(Cards, Images, Numbers, Words, Names or International Names)です。
ということは、自分に得意種目が3つある場合のお互いの選択は、①自分は得意なものを3つ選ぶ。②相手は僕の苦手な種目を2つ選んだら僕の得意種目の中から1つを選ばなくてはならない。という状況が生まれ、4-2で勝つ算段がつくのです。

この「3種目を得意になる」考えは12月ごろに思いつき、いろいろな考えのもと、Cards、Numbers、Imagesの3つを自分の軸とすることに決めました。(この3つになった理由はまた別の機会で話せたらなと思います)
12月頭の僕の実力は、CardsとNumbersが30秒くらい、Imagesは15秒くらいでした。そこからとりあえず年末まで、いくつかの練習法を試しながら、1ヵ月間多くの練習を重ね、年末には下の写真くらいまで記録が伸びました。正直思っていたよりは伸びなかったですが、この後もこの3種目を中心に練習し、2月のシーズン11の開幕を迎えました。

↑年末の記録 Images12秒台は十分武器になる記録

シーズン11

さて、そうこうして迎えたこのシーズンですが、自分的に難しかったことが2つありました。
1つ目は、今年から年に3回世界大会が開催されるようになり、シーズンがその大会のシード決めを兼ねるようになった(シーズン11は5月の世界大会のシード決め)ことです。このシード決めのシステムはかなり複雑なので説明を省きますが、簡単に言うと、今までは目の前の相手にただ勝てばよかったのに、シーズンを通した記録面でもよいものを残す必要が出てきたのです。このことからシーズンの試合をより戦略的に戦わなければならず、とても難しい部分でした。

2つ目は、開幕から2試合、特訓した3種目を軸に連勝したところで訪れました。それは、生放送です。Division2やDivision1の試合は時々Twitchで生放送されることがあります。僕のこのシーズンの初戦と2戦目は放送がなかったのですが、3戦目は生放送されることになりました。SCCで人に見られながらプレーすることは経験したはずでしたが、放送されながら試合を行う緊張感はそれとは別で、めちゃくちゃ緊張しました。
何とか勝てたものの、格下相手に4-2での辛勝でした。この試合以降は放送があっても緊張せずにプレー出来ましたが、この辛勝には本当に冷や汗をかきました。

結果的にはシーズン11も全勝で終えることができ、次シーズンのDivision1への昇格が決まりました。また、世界大会でのシード決めでもシード権内に入ることができました。これは3種目作戦がかなり功を奏していて、シーズンを通して自分の作戦の強みを何度も実感することが出来ました。

↑ある試合の様子 Cards、Images、Numbersできちんと勝つことが出来ている

↑シーズン11の結果 Naoki選手との試合は特に激戦だった
↑シード争いの順位表 10位以上がシード権という条件で7位に入り、シードを獲得

世界大会

さて、次は世界大会のお話ですが、具体的なものが知りたい人は小林君の記事を読んでみてください。時差調整や練習試合など、準備したところは小林君とほぼ同じです。
僕の初戦の相手はKatie Kermode選手で、単語と名前で世界記録を持っている人でした。とはいえ、僕の3本柱のImages、Cards、Numbersでは僕のほうが優勢で、この3つを中心に戦えば勝てると思っていました。
ただ、僕は試合前日の18時に寝て24時に起きる計画を立てていたのに全く寝れず、夜更かしした時の頭がふわふわしているような状態で試合に臨んでしまい、ズタボロに負けてしまいました。
しっかり計画を練っていたのに実力を出せずに負けたことは本当に悔しかったですね。小林君との練習試合も1セット目を4-0で取りながら続くセットを2-4、4-5で落とし負けてしまい、本当に悔しいです。次の大会の時にでもリベンジしたいと思います。

↑27時試合開始、1試合2~3時間という厳しい試合で勝利をつかんだ日本人選手2人は本当にすごいです

SCC

最後はSCCについてです。後編にあたる期間で僕が参加したのは東京SCCと西東京SCC(どちらも5月開催)です。1つ目の東京SCCは5月頭に行われました。このSCCは結果から言うと全部失敗で終わってしまいました。
主な理由としては練習不足です。3,4月、メモリースポーツ以外の私生活が忙しく、メモリーリーグ含め正直練習量は激減していました。少し落ち着いてすぐにSCCを迎えてしまい、散々な結果となってしまいました。
その反省から、5月末に行われる西東京SCCに向けてはしっかりと練習を積みました。平均30秒切りという目標を立て、大会の4日前から前々日までの実戦練習では連続で平均20秒台を出し、感覚的にもよく調整して迎えることができました。そのはずが…西東京SCCも全てミスで終わってしまいました。
僕は正直今もこの原因がわかっていません。前日までの練習も調子よかったし、大会の次の日も全然成功できました。緊張もしていなかったし、体調も悪くなかったです。なんででしょうかね。ただ、こういう日もあると切り替えて、次SCCがあるときはまたしっかりと調整して臨みたいと思います。自分で言うのもなんですが、このように30秒切る力があっても全部失敗してしまうこともあるので、特に初心者の方はミスを恐れずにどんどん挑戦してもらいたいです。

終わり

一応これで僕の長い1年間を振り返る記事は終わりです。

今僕はシーズンではDivision1にいて、同組の選手はとんでもない選手ばかりです。3種目がどうとか言って勝てる人たちではありません。僕の今の目標はDivision1にきちんと残留することで、そのために今は得意な3種目以外も含めて全種目磨いています。今度の世界大会にも出れたら、何とか爪痕は残したいですね。あわよくばこないだの小林君くらい進みたいとも思ってます。

自己紹介がてらとはいえ、長い自分語りをしてしまいました。今後もっと役に立つ記事を書けたらいいなと思っています。笑

最後まで読んでくださりありがとうございました。