システムの選び方~小林瞭のシステム解説!~

メモリーアスリートのつぶやき

こんにちは、メモリーアスリートの小林です。

今回はシステムの選び方について話していきたいと思います。最近のマガジンの記事は他の方もシステムについて書いていることが多いですが、それほどシステムについては皆さん書くことが多く大切だということです。

今回はメモリーリーグのNamesとInternational Names以外の4種目(Cards,Numbers,Images,Words)のシステムについて書いていきたいと思います。

メモリーアスリートの数だけシステムがあり覚え方がある

武道の中に「~流」などの流派があるように、メモリースポーツにはアスリートの数だけシステム(覚え方)があります。メモリースポーツでは「自分に合ったシステムで覚えること」が最も大切なことです。

頭の中の映像を見せることはできないので、一般的に一言で2in1システム(1つのプレイスに2つのイメージを置いて記憶する方法)と言っても、本当にすべての人が同じ覚え方をしているかどうかはわかりません。
しかし他の人がどのようなシステムを使っていて、どのようなシステムが世の中にあるのかを知ることは、自分に合ったシステムを見つける上で重要です。

今回は私がこれまで3年半メモリースポーツをやってきて
「どのようなシステムを使ってきたのか?」、「なぜそのシステムを選んだのか?」
ということを書くことによって、システムの選び方の参考にしていただけると嬉しいです。

しかし前提として、メモリースポーツでは「自分に合ったシステムで覚えること」が最も大切なので、すべてを真似るのではなく、自分に合ったシステムに取り入れるというスタンスで読んでいただけると良いと思います。

最もオーソドックスなシステム 2in1システム

競技を始めた人が必ず使うであろう一番オーソドックスなシステムである2in1システム、私も競技を始めた当初Cards,Numbers,Images,Wordsで使っていました。
NamesとInternational Namesという種目もありますが、場所法を使用しない種目なので今回の記事では省きました。

CardsとNumbersの場合、1枚のトランプや2桁の数字につき1つのイメージを作ることが多く、トランプは52個のイメージ、数字であれば00~99までの100個のイメージを変換できるように練習します。

2in1システムは、場所の消費を抑えることができるだけでなく、「ストーリーを作って場所に置く」という記憶術における基本的な技術が身につくので、最初は2in1システムを使うことを強くお勧めします。

練習をしていると必ず記録や自分の成長が伸び悩んだり、自分の使用しているシステムが正しいのか悩む時があります。特に競技を始めたばかりであればなおさら、他の人が使っているからと言ってシステムを変更するのではなく、自分に限界を感じたら変えるぐらいにした方が良いでしょう。メモリースポーツはメンタルが非常に重要なスポーツで「もう伸びない」と感じてしまうと成長が停まってしまうというのが大きな理由です。

自分自身の体験の話をすると、競技を始めて4か月後ほどでトランプ52枚を記憶するタイムが50秒あたりで停滞し、スピードをあげようとすると、2in1システムで一番起きやすい「イメージの前後の入れ違い」が頻繁に発生し、限界を感じてしまいました。

2in1システムに限界を感じてしまったので、私はこのタイミングでシステム変更に踏み切りました。

Cardsは縁があってPAシステムを選ぶことになった

前述の通り、競技を始めて4か月ほど経過し、限界を感じたためシステム変更を決意しました。
しかしそのタイミングが悪く、システムを変えようと決意した1ヶ月半後にアジア選手権に出場する予定があり、大会まで十分に時間がなく、大幅なシステム変更をすることができないと思いました。

そこで私は当時の自分が使っていた2in1システムに変更を少し加えることで使用することができ、POシステム(Person Objectシステム)を取り入れることにしました。
POシステムは、元々身につけているトランプ52枚の物(Object)のイメージに、人(Person)52人のイメージを追加する方法です。

新たに人(Person)52人分のイメージの変換を身に着けました。そして、52人分のイメージと元々覚えていた52個の物のイメージを結びつけるために動作を加えて記憶します。
(例)
スペードの1の場合「クリスティアーノ・ロナウド(P)スイカ(O)食べる
スペードの2の場合「本田圭佑(P)スニーカー(O)キックする
などのようにイメージをします

当初は上のようなPOシステムで記憶をしていましたが、何度も練習しているうちにPOをストーリーで作るストーリーが結果的として動作になってしまい、PAシステム(Person Actionシステム)を使うことになりました。
スペードの1の場合「クリスティアーノ・ロナウド(P)食べる(A)
スペードの2の場合「本田圭佑(P)キックする(A)
というように変化しました。

現在でもPAシステムを使っており、Cardsの自己ベストタイムが16.16秒と今も伸び続けています。
当時PAシステムを使っている人は少なく、大会が直近にありシステム変更に時間をあまりかけられないという縁のようなものがあって、自分の中の最強システムに出会うことができたのは幸運でした。

その後Numbersの方ではPAOシステムを使ってみたのですが、
「人(P)が動作(A)をする、物(O)に」という語順は、日本語の「人(P)が物(O)に動作(A)をする」という語順に合っておらず、違和感を感じてしまいました。
個人的には、PAOシステムは日本人にとって最適ではないと感じたので不採用という結果になりました。PAOシステムが日本人に取って不適であるかどうかは議論の余地があると思います。

また、CardsでPAシステム、NumbersでPAOシステムを使ってみて、分かったことはできるだけCardsとNumbersでは同じシステムを使った方がCardsの練習がNumbersの練習になり、Numbersの練習がCardsの練習にもなるので、練習効率が2倍になり伸びやすくなると思います。

Imagesは1in1システム,Wordsは2in1システムのままにした

その後CardsとNumbersはPAシステムを採用しました。
一方、Imagesは1in1システム(1つのプレイスに1つのイメージ)、Wordsは2in1システムを使用しています。

その理由は、まず2in1システムを使っていて感じたことは、「スピードをあげようとすると前後の入れ違いが起こりやすい」ということです。
そのためスピードが重要なImagesでは、1つのプレイスに1つのイメージを置き、前後の入れ違いが起きない1in1システムを採用しました。

使用するプレイスの数は、Imagesが30枚のイメージの順番を覚えるため、26枚をプレイスに置き、残り4枚を場所に置かず音で記憶で記憶します。
26個のイメージをプレイスに置く理由は、Cardsで使用するプレイス数と同じ26箇所で使いやすいこと、PAシステムも突き詰めれば2枚で1つのイメージになり、Imagesとの相乗効果が得やすいということも1in1システムにした理由です。

この方法も自己ベストタイムが13.56秒で、現在も実力が伸びているので「自分に合ったシステム」だと言えそうです。

一方Wordsについては、前後の入れ違いが起きやすいにも関わらず2in1システムを使っているのかと言うと
スピードをあげなければ前後の入れ違いが多発しないこと
正確性が重要でありスピードはあまり求められないWordsでは2in1でも十分対応できること

と言う理由で2in1システムを継続的に使用しています。

Cards,Numbers,Imagesはスピードが求められる種目ですが、
Wordsでは正確性が重要視される種目なので別のシステムを使っても大丈夫だという判断に至ったわけです。

Wordsについても、自己ベストタイムが57.02秒で現在でも伸びているので「自分に合ったシステム」の一つであると言えるでしょう。

自分に合ったシステムで覚えることが大切

繰り返しになりますが、メモリースポーツでは自分に合ったシステムで覚えることが成長するうえで最も大切なことです。また、自分にあったシステムを見つけることはなかなかは難しいかもしれません。

こちらに繰り返しになりますが、メンタルも非常に重要な要素で「このシステムは自分に合っていてまだ成長できる」と常に感じておくことが大切です。「自分に限界を感じるまで」はシステム変更をしない方が良いです。

今回は私のシステム選びとその経緯について解説しましたが、システムに悩んでいる時の参考にしていただけると良いと思います。私の方法だけを知るのではなく、他の選手にどのようなシステムを使っているのか、どういう理由があって使っているのかを聞いてみることも重要です。

自分に合ったシステムを見つけ、一生懸命練習して自己ベストを更新しまくりましょう!