記憶術×クイズ~どうやって知識を覚えるか~

メモリーアスリートのつぶやき

メモアカの平田です。

記憶術と色々な分野の関係性について考えていくシリーズ、今回はクイズです。

以前は記憶術×資格という分野で色々コツを書いていました。

僕の趣味はクイズなのですが、クイズとメモリースポーツ、あるいは記憶術は結構関係性が深いなと思っていて、今回は「記憶術はクイズに使えるのか?」「どうやって知識を覚えるのか?」という話をしたいと思います。

実はそもそも僕が記憶術を学んだきっかけは「クイズの勉強に使えそう」と思ったからで、結局記憶術が楽しすぎてそのままメモリースポーツに移ってしまい、生かすことなく競技クイズを引退してしまったのですが、応用できるものは多いなと感じています。

クイズの実力に関しては全然だったので、ツッコミどころもあるかもしれませんがご容赦ください。

クイズに記憶術を使うべき?

前提として、クイズの勉強に記憶術を使うべきでしょうか?

僕は大いに使える余地はあるし、学習の効率化を助けてくれる武器になると思っています。

クイズは基本的に自分の元々持っている知識を引っ張りだして解答することで得点を稼ぐ競技なので、知識量が多ければ多いほど強いです。もちろんそこに早押しや駆け引きのテクニックが大きく関わりますが、知識量が大事なのは言うまでも無いでしょう。

クイズ大会の直前に詰め込んだ知識以外、解答の際に使える知識は自分の「長期記憶」となっているものだけです。

記憶術を、「長期記憶を増やす手助け」として有効活用できれば武器になりそうです。クイズだけでなく受験や勉強にも広く生かせますね。

自分が生活を送っていく上で身につけた知識のことを「生きた知識」などと呼びますが、長期記憶として強く覚えていられるのはこのタイプの知識になります。

自分の好きなものや生活に根付いたもの、エピソードや体験として得た知識は忘れにくいとされています。

ただし、時間は有限なので全ての知識をこの「生きた知識」として獲得するのは困難です。そこで記憶術を使って効率よくインプットしていくことが手助けになります。

記憶術と言っても様々なものがあります。「場所法」や「数字記憶法」など事前にトレーニングが必要なものから、こういう風に意識すれば覚えやすいというインプットのコツまで幅広いです。

僕が現役時代の時は、ノーベル賞受賞者を単語帳に書いて、ひたすら繰り返して受賞年と受賞者を結び付けて覚えるなどということをやっていましたが、今思えば色々な記憶術を組み合わせれば相当早く覚えられたなと後悔しています。

次の項目から、色んなタイプの知識に対して、どのような記憶術を使っていけば良いかを考えていきます。

順番通りに覚えるものや大量にまとめて覚えるもの

記憶術を使う上で大事な基準になるのが「順番通りに覚える必要があるかどうか」です。それによって使う技が大きく異なってきます。

順番通りに覚えたり、大量にまとめて覚えたりするのであれば、「ストーリー法」「ペグ法」「場所法」という記憶術が必要不可欠です。場所法が最も記憶効率が良いですが、その分事前準備も大変です。技術さえ身につけてしまえばこの先の学習で一生使えるので、レバレッジは効いて良いかとは思います。

まとめて覚えるものにもいくつか種類があり、順番の数字が大切になるかどうかで覚え方が変わってきます。

例えば先述したノーベル賞受賞者は、まとめて覚えることで多答クイズの助けにはなるでしょうが、受賞年が大事なので順番通り、できれば「○○年」という数字と受賞者の名前がすぐ一致できることが重要になります。

これに対して、歌舞伎十八番や88星座の名前などはあまり順番は重視されないかと思います。

昔88星座を20分で覚えることもやっていました

数字と一緒に覚えるものは「ペグ法」を使い、数字のイメージと覚えたいものの名前を一致させていくことが有効です。例えば「1958年 ノーベル文学賞 パステルナーク」という情報を覚えたいとき、「58」という数字のイメージを語呂合わせで「ゴーヤ」として、「ゴーヤにパステル色の絵の具を塗ったら泣いてしまった」というようなイメージをします。

また、知識は関連付けて有機的に覚えた方が効率的にインプットできるので、代表作の「ドクトル・ジバゴ」も合わせて、「泣いたゴーヤを助けるために、ドクターが磁場に連れて行って治療をした」というイメージを付け足すこともできます。

ペグ法の詳しい使い方は現在メモアカで無料で学ぶこともできるので身につけてみてください。

https://www.memoaca.com/

数字のイメージを予め作っておくと、様々なものを覚えられるのでおすすめです。原子番号や様々な年号、標高などどんな数字情報でも固有名詞と結びつけて覚えることができます。

ちなみに、メモリースポーツで「架空の年号」と呼ばれる「架空の年号と出来事のセットを覚えていき、解答では出来事から年号を答える」という種目があるのですが、世界のトップアスリートだと5分間で100個以上のセットを記憶することができます。すごいですね。

先ほどのペグ法は準備が少し必要ですが、ストーリー法であれば全く準備無しで覚えることができます。

例えば歌舞伎十八番を覚えたいとなったら、その演目名を使って自由にストーリーを作ってしまえばまとめて覚えられます。

『不破(ふわ)』『鳴神(なるかみ)』『暫(しばらく)』『不動(ふどう)』『嫐(うわなり)』『象引(ぞうひき)』『勧進帳(かんじんちょう)』…であれば、「フワちゃんが髪の毛を鳴らして遊んでいたらしばらく動かなくなってしまった。助けようと2人の女性と1人の男性が象を引っ張ってきたが、肝心のフワちゃんを忘れてしまった…」というストーリーを作ることで覚えられます。

頭文字だけを繋げて「ふなしふうぞか…」と唱える方法もありますが、この文字列に意味がないため、ストーリーで覚えた方が記憶には残りやすいです。意味のある順番に並び替えられるのならばそちらでも問題無いです。

ストーリーの作り方の例は、こちらで徳川15代将軍を覚える例が載っているので参考になると思います。

ストーリー法で覚えられるのは多くても20個くらいまでが限界なので、それ以上の知識に関してはペグ法や場所法を使うことを推奨します。

1対1対応で覚えていくもの

Aという用語とBという用語を結び付けて覚えるタイプの知識は、「タグ付け法」という記憶術が有効です。無理やりその用語同士をストーリーで結び付けて、強引にイメージを作ってしまうというこの技を使えば、どんな知識でも案外すんなり覚えられます。

先ほどの「パステルナーク」と「ドクトル・ジバゴ」という作家名と作品名も1対1対応で覚えるので、ストーリーを無理やり繋げて覚えるのが有効でしたね。

他にも「苔寺」で有名な「西芳寺」と、山号の「洪隠山(こういんさん)」という知識を覚える時は、「苔を使って裁縫をしていて好印象だ」などのイメージを作って一気に覚えることができます。これも立派な記憶術です。無意識のうちにやっているという人も多いかもしれません。自分で無理やり作った語呂合わせのストーリーほど記憶には残ります。

最初は思い出す時にこのストーリーを順に思い出さないといけませんが、次第にすぐ単語同士が繋がるようになり、すぐに想起できるようになっていきます。

また、どうしてもストーリーを作れない場合や、覚え分けをしなくてはいけないときでも、ただの丸暗記よりかは何かしらの意味付けや意識を持っていると良いです。

例えば「中世イタリアで教皇党をゲルフ、皇帝党をギベリンと言った」という知識は、僕は実際「教皇」の「き」はギベリンの「ギ」っぽいけどそこは逆、といった意識で覚えていました。「普通にいくとこうだけど、実は逆」みたいな意識であっても、脳が違和感を覚えてくれるので意外と記憶に残すことができます。

実際にメモリースポーツで単語やイメージを覚える時、「普通だったらこういう並びの方が自然だけど、そこは逆だったんだな~」と意識することで順番を覚え分けることが多々あります。

このように、様々な知識を記憶術を使ってストーリーを作って覚えたり、意識を持つだけでかなり強固な記憶に仕上げることができます。他にも応用できる可能性はたくさんあると思いますが…!


では今回はこのあたりで終わりにします。

振り返ってみるとクイズって本当に楽しいので、記憶術を使ってまた挑戦してみたいなと思いました。

クイズもメモリースポーツも、どちらも自分の脳を上手に使って良いスコアを出していくという過程がとても似ているので、お互いの選手が楽しみ合えれば良いなと思っています。交流も深めたいですね。

また具体的にこれはこうやって覚える、などの記事も書いていければと思います!