Japan MLC 2022を終えて

メモリーアスリートのつぶやき

こんにちは!メモリーアスリートの外園清香です!

突然ですが、この記事を書いている現在の時刻は午前3時です。

なぜこんな真夜中なのかと言いますと、昨日12月9日の夜にメモリースポーツの日本大会Japan MLC 2022があり、記憶が鮮明なうちに記録に残したいと感じたからです。単純に余韻で興奮が消えず眠れないから、というのもあるのですが…。

ということで、今回は “選手目線での試合” というテーマの記事になります。

Japan MLCとは?

さて、まずは今回の大会がどんなものなのかというお話をしておきましょう。
Japan MLC(正式名称: Japan Memory League Championship)とは、日本メモリースポーツ協会主催の大会の中で最も規模が大きいもので、年に一度の日本大会です。
試合は全てMemory Leagueを使ったオンライン対戦形式で行われ、予選と本戦の二日間にわたって日本一を決める戦いをします。

今回の本戦は4年ぶりの対面開催で、RedBull Gaming Sphere Tokyoという会場で行われました。
eスポーツの試合などをよく開催しているそうで、一足踏み入れるだけで一気に気持ちが昂るような、とてもかっこいい雰囲気の会場でした。

試合会場のRed Bull Gaming Sphere Tokyo

また、試合はYouTubeでライブ配信されていて、実況はラジオDJの石川舜一郎さん、解説は2018年大会王者の平田選手、ゲストに東大生YouTuberのベテランちさんという豪華なメンバーでした。

「メモリースポーツって何?」というような方々にも ”競技として記憶力を競い合う面白さ” がたっぷり伝わるような配信だったので、ぜひアーカイブをご覧ください。

配信のアーカイブはこちら

試合のルール

予選は1試合4ゲームのリーグ形式だったのに対し、本戦は4ゲーム先取で勝ちというルール(つまり最大で7ゲーム)のトーナメントでした。
さらに、それぞれの試合では1ゲーム目にサプライズ種目がありました。
これは我々が普段から練習をしているトランプや数字などの種目とは異なりゲームが始まるまで何が出てくるか分からないという問題で、その場での即興の対応力が問われます。

その他のルールの詳細はこちらに載っています。

試合当日の流れ・感想

–試合開始まで–

夕方からの試合ということで昼過ぎに家を出れば十分に間に合う状況だったので、午前中は大学に行き普段通り研究室で作業をして半日で早退しました。

17:30から準決勝1試合目が始まる予定になっており、私は16時頃に会場に到着しました。実はかなりの方向音痴なので、駅からの道が分かりやすくてホッとしました。

試合開始まではまだ余裕があったので、実際の試合をする席に座って雰囲気を確認したり、近くのコンビニで肉まんを食べたりしつつ待っていました。

–準決勝第1試合–

koba選手 vs Kazuki選手の第1試合は、会場内の少し離れた場所からモニター越しに見ていました。

対戦中のkoba選手の様子
試合の様子は会場内にある複数のモニターで確認できます

2試合目でどちらかと対戦することになるのでそれぞれのパフォーマンスなどを確認しつつ、これまでに味わったことのない空気感での試合だったので、見る側としても純粋に終始楽しんでいました。

これまで何百回と見てきたMemory Leagueの画面が、普段の何倍もかっこよく見えました。

–準決勝第2試合–

その試合も終わり、まもなく自分の試合の出番がやってきました。
特に緊張することもなく、かと言って緩みすぎることもなく、平常心で対戦席へ向かいました。実力的に格上の相手であるYas選手に追う側として挑む試合だったので、プレッシャーのようなものは微塵もなく「もしも勝てたら超ラッキーだな」くらいの気楽な気持ちでした。
Yas選手とはこの1年の間、世界大会だけでもすでに三度対戦しており、ある程度のイメージは掴めていました。

Yas選手戦の様子

予選を上位通過していたので、種目選択権のルール上少し有利な状況ではありました。事前に数パターンの試合展開を想定しそれぞれの場合の選択種目を決めていて、試合中はその通りに選びました。

対面でメモリーリーグの試合をするのは初めてでしたが、実際にやってみると思っていた以上に集中することが難しかったです。普段はPCと壁だけが視界に入る状態でやっているので、周りに人がいる環境で記憶することのハードさを実感しました。

元々タイムも積極的に狙いに行く計画だったのですが、中盤あたりからは完全に守りだけで行く戦略に切り替えました。試合はフルセットの末に3-4で負けてしまいましたが、これは正直なところほぼほぼ予想通りの結果でした。むしろやや上振れくらいだったかもしれません。
Yas選手の強さを改めて感じながらも、「これが日本大会か!」と純粋に楽しんだ試合でした。

–インターバル–

そこから3位決定戦までは数十分の休憩時間がありました。その間は次の試合の選択種目や戦略などを大まかに考えたり会場に来ていた方々とお話をしたりしながら過ごしていました。
普段はオンラインで試合や練習をすることが多いので、このような交流の機会はとても刺激になって楽しかったです。

–3位決定戦–

3位決定戦の相手はKazuki選手で、公式試合で対戦するのは何気に初めてでした。
試合開始直前に先攻後攻決めをし、Kazuki選手が先攻を選択し私は後攻になりました。

試合開始直前の様子

準決勝と異なり種目選択の順番や前の試合でのパフォーマンスなどが大きく影響してくるので、展開は正直あまり読めていませんでしたが、ただひたすらにワクワクしていました。

サプライズ種目はいらすとやの名前記憶で、わりかた得意分野だったので落ち着いて記憶できました。

Surprise種目のいらすとやの顔と名前の記憶

2ゲーム目のNumbersでは1ヶ所スワップ(2in1の前後ミス)して落としてしまいました。
これはリコールの時点でかなり迷った末に「間違ってたら仕方ないな」と思いつつ回答した部分だったので、結果を見る前に気持ちを切り替える準備は既にできていました。

その後は自分に選択権が移り、若干苦しみつつも流れを取り戻しました。得意種目でスコアが伸びず、ここでは少し焦りもあったような気がします。
最後は相手チョイスのImagesでしたが、これは前の試合で調子が良かったこともあり、かなりの自信がありました。記憶は狙い通りのスピード感と丁寧さで、リコールも大分スムーズにできました。
とはいえ、タイム負けしている可能性も十分にあるので、リコールを終えた後は冷静に次の種目の予想やそれへの対応の仕方を考えていました。結果的にはここで試合終了となり、3位が確定しました。

–決勝戦–

自分の試合を全て終え、あとは決勝戦を見守るのみとなりました。この試合は、生配信ブースの近くで実況解説を聴きながら観戦していました。

koba選手 vs Yas選手という、世界的にもトップレベルの選手の試合をこの目で見られるということで、この日一番胸が弾んでいた瞬間かもしれません。

1ゲーム1ゲームが濃く、深く、そして何よりハイレベルで、心の底からドキドキするような本当に面白い試合でした。両者とも実力はもちろんのこと、戦略もかなり練りこまれていて、心の中で「これぞメモリースポーツ!」と叫びながら見ていました。
最後まで最後まで結果が読めない展開で、自分自身が試合をしていた時よりも集中していたのではないかと思うほどです。最終ゲームのNumbersは、間違いなく日本のメモリースポーツ史に残る瞬間でした。

–表彰式–

最後には表彰式があり、銅メダルをもらいました。メダルを首にかけてもらうというのはおそらく幼稚園の運動会かなにか以来で、少し緊張しました。

3位の銅メダルをもらいました

ここまでずっとどこかふわふわしていて夢の中にいるような感覚だったのが、この瞬間に急に現実に引き戻されたような気がします。「ああ、日本大会が終わったんだな。」と実感しました。

実は昨年のJapan MLCでも今年と同じ3位だったのですが、出来る限りのことはやり切ってのこの順位なので、悔しさはあまりありませんでした。ただ一つ、「来年はもっと強くなって戦いにこよう」とだけ強く思いました。

最後は出場選手と配信チームの皆さんと集合写真を撮りました

今後に向けて

ということで、Japan MLCが終わり2022年の試合は全て終了です。

この一年で日本のメモリースポーツ人口は増え、レベルもさらに上がってきました。世界的に見てもハイレベルなこの環境で試合や練習ができるというのはとても幸せなことです。

今年はSCCから日本大会、韓国大会、世界大会といくつもの試合に参加してきました。改めて振り返るととても充実したメモリースポーツ生活で、その中で成長もたくさんできたように思います。これまでできなかったことができるようになる、その喜びを噛み締めながら今後もメモリースポーツを楽しんでいきたいです。