知識バンク①「再生記憶と再認記憶」

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メモリースポーツや目隠しルービックキューブのような記憶を使った競技だけでなく、学校の小テストから入学試験のようなものまで必要なことは、覚えた内容をいかにアウトプットできるかということが重要になってきます。今回はアウトプットの中でも再生記憶再認記憶というものについて書いていきたいと思います。

皆さんは再生記憶再認記憶という言葉は聞いたことがありますでしょうか?
なかなか日常生活の中では出てくる用語ではないので、知らない方が多いかもしれません。
Googleで検索をして調べてみると、いろいろなサイトでその説明がされていますが、おおよそどのサイトでも書かれていることが、
再生記憶:記憶した情報を、口頭や筆記、あるいは行為によってそのまま生成する記憶
再認記憶:提示された情報が記憶したものかどうかを確認する記憶

という内容です。

もう少し分かりやすく具体例をあげて説明をすると、
「①りんご ②犬 ③まぐろ ④テレビ ⑤バス」
という単語があった時に、
①〜⑤まで順番通りに思い出すことが再生記憶です。

一方、
①「りんご」○か✕か? ②「猫」○か✕か?・・・・・・③「バス」○か✕か?
というように、記憶したものがあったかどうかを判断することが再認記憶です。

当たり前かもしれませんが、記憶したものをそのまま思い出す再生記憶より、記憶したものがあったかどうか判断をする再認記憶の方が、難易度は低いです。

メモリースポーツの種目には様々な種類があり、難易度が高くミスが発生しやすい種目が「単語記憶」です。

10種競技の単語記憶の記憶用紙の一部
10種競技の単語記憶の解答用紙の一部

10種競技の単語記憶は1列に20個の単語すべて完璧に解答できて20ポイント、1つでも間違えると10ポイント、2つ以上間違えると0ポイントとなってしまう厳しい競技です。(スペルミスも許されません)

反対に一番得点の取りやすい種目が10種競技にある「5分イメージ記憶」です。
記憶用紙には、横1行に5つの絵が並んでいて、その順番を記憶します。
解答用紙には、バラバラの順番で1〜5の数字を絵の下の「Seq:」の欄に記入していくという種目です。
(1行目の答えは「1→4→2→5→3」となります)

5分イメージ記憶の記憶用紙
5分イメージ記憶の解答用紙

5分イメージ記憶の種目の場合、トップ選手のほとんどが1〜4までの絵をストーリー法で記憶し、5番目の絵は記憶しません。あえて見ないようにします。

そして解答の時に、見ていない絵に「5」と数字を記入し、残りの4つの絵で覚えたストーリーを思い出し、1〜4の数字を記入するというものです。記憶時に、5番目の絵を記憶しなければ、覚える量が4/5に減るだけでなく、さらに見ないようにすることで、解答時にその絵を見た瞬間答えが分かります。
記憶時に5番目の数字を見ないということが重要で、まさに人間の本能である再認記憶をうまく利用した技になっているのです。

メモリースポーツをやったことのない方は、種目によって難易度が異なることが意外に感じたかもしれませんが、種目によっては点がとりやすく、ハードルが低い種目もあるのです。
今回は脳科学の観点からメモリースポーツの種目について書いてきました。メモリースポーツの種目も競技としてではなく、別の視点で見るといろいろな見え方ができるのではないでしょうか?