キューバーのつぶやき | BSAマガジン https://brainsportsacademy.net ブレスポしようよ!BSA ブレインスポーツアカデミー メモリースポーツ Sat, 27 Nov 2021 10:26:33 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.4 https://brainsportsacademy.net/wp-content/uploads/2020/07/cropped-favicon-32x32.png キューバーのつぶやき | BSAマガジン https://brainsportsacademy.net 32 32 「どうして目隠しで揃えられるの?」と訊かれたときのベストアンサー https://brainsportsacademy.net/2105/ Wed, 01 Dec 2021 11:00:00 +0000 https://brainsportsacademy.net/?p=2105  こんにちは。BSAの青柳です。  しばらくBSAマガジンへの記事の投稿をサボっていました。前回書いたのは「ルービックキューブ界から見たメモリースポ―ツ」という記事ですが、これが投稿されたのは2021年2月なので約9か月...

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 こんにちは。BSAの青柳です。

 しばらくBSAマガジンへの記事の投稿をサボっていました。前回書いたのは「ルービックキューブ界から見たメモリースポ―ツ」という記事ですが、これが投稿されたのは2021年2月なので約9か月サボっていたことになりますね。「何を書こうかなぁ」と頭の隅っこでずっと考えていたのですが、特にアイデアの思いつくがない9か月でした。

 ですが、この季節の変わり目になってようやく書きごたえのありそうなテーマを見つけました。それがタイトルにもある通り、「『どうして目隠しで揃えられるの?』と訊かれたときのベストアンサー」です。BLDerなら誰しも

「なんで見てないのに6面揃えられるの?」

というような質問は受けたことがあるはずですが、その対処法についてはあまり取り上げられません。そこで今回は私なりにその質問に対する適切な回答を検討していこうと思います。

 なお、読者の中にはルービックキューブについてあまり詳しくない方もいらっしゃると思うので以下に基本的な用語をまとめておきます。

・BLD:ルービックキューブを見ないで揃えること。Blindfoldedの略

・BLDer:BLDが得意な人

全てのBLD用解法に共通すること

 当たり前のこととしてルービックキューブを揃えるためには、まずそのための解法を知らなければなりません。キューバは決してデタラメにパズルを回しているのではなく、「この色の並びが出てきたらこの手順を回す」というように既成の解法に則って6面を揃えています。つまり解法さえ覚えれば6面完成は誰でも可能です。

 これはBLDについても同じ。BLDにもBLD専用の解法があり、BLDerはその公式化された解法を使用しているから目隠しで揃えられるというわけです。そしてBLDにはCommutatorやOP法などというたくさんの解法がありますが、そのすべてに共通することが1つあります。
それは

特定のパーツ以外は動かない

ということです。逆にこの条件を満たしていない解法は、BLDに適しているとはいえません。それぐらい「特定のパーツ以外は動かない」という条件は重要なものといえるでしょう。

実際にBLD用の手順を回してみよう

 いきなり「BLDではね、特定のパーツしか動かないんだよ」と言われても意味不明でしょう。ですからそういう方のためにBLD用の手順を1つご用意しました。手元にルービックキューブがある方はぜひ回してみましょう。百聞は一見にしかずです。なお、前面とは自分の方に向いている面を意味します。

M2やU`などの記号は回転記号です。知らない方は気にしなくてもよいでしょう。

 一番左上に示されているパズルの状態を”状態A”、①から⑦まで順番に回す手順を”手順A”とします。このとき、状態Aから手順Aを1回実行すると6面完成するはずです。状態Aが作れないという方は上面を白、前面を赤にし、手順Aを2回実行してみてください。そうすると状態Aになりますね。

 またパズルがない方はデバイス上でルービックキューブを回すことのできるサイトがあるので、そちら(alg.cubing.net)で確認してみてください。再生ボタンを押すと手順Aが実行されます。

手順Aの解説

 上に紹介した手順Aは状態Aから6面揃えるための手順でした。これをもう一度”パーツの移動”という観点から捉えなおしてみましょう。

 状態Aから手順Aを回すと6面が揃う。ではこのとき、どのパーツがどこに移動しているでしょうか?

状態Aと6面完成状態を比較してみると、以下の3つのパーツが正しい位置へ移動しているのがわかります。

・パーツ①:白ー青のパーツ

・パーツ②:白ー緑のパーツ

・パーツ③:白ー赤のパーツ

ここまでは確認できましたか?

そしてこれはより厳密に、「上の3つのパーツしか動いていない」と説明することができます。

 以上のことを踏まえると手順Aの特徴は以下のようになります。

手順Aは”白と青のパーツ”と”白と緑のパーツ”と”白と赤のパーツ”の計3つのパーツだけを動かす手順である

これが最初の「特定のパーツ以外は動かない」という文言の意味です。

じゃあ、どうやって目隠しで揃えているんだろう

 手順Aを回すと特定のパーツしか動かないということはわかりました。では、これをどうやってBLDに応用しているのでしょうか?

 端的にいえば、手順Aと同じような手順をたくさん覚えればよいのです。つまり、「特定のパーツしか動かない」ような手順を手順Aのほかにもたくさんストックしておくのです。そうすればBLDで揃えることは十分可能です。

 多くの方が目隠しルービックキューブに対して難しそうという感想を抱いてしまう理由はおそらく「パーツの移動を完全にイメージすることができないから」でしょう。
ある状態から1つ回すと動いてほしくないパーツまで動いてしまう。2つ回すとさらにパーツがどこかよからぬ位置へ移動してしまう。一方で「BLDができる人は何手先もパーツの移動を把握しているのだろう」と考えているのだと思います。

しかし実際には、BLDerは自分の頭の中にストックしてある「特定のパーツしか動かない」ような手順のうちのいくつかを適切な順番で実行しているだけです(難しいことには変わりないのですが)。
すなわち、1つの手順を回しても自分が動かしたいと考えているパーツ以外は全く動きません。だからこそバラバラになっているキューブから6面完成までの道筋を正確に立てることができるというわけです。

「どうして目隠しで揃えられるの」と訊かれたときのベストアンサー

 説明が長くなってしまいました。ルービックキューブに慣れていない読者にとっては大変だったと思います。すみません。

 これまでの説明を踏まえて私なりのベストアンサーを発表すると

「えーとね、特定のパーツしか動かないような手順をたくさん覚えているんだよ。で、実際に崩れているキューブを見て、覚えた手順をこういう順番で実行すればいいのかなって考えて、あとはその通りにキューブを回すって感じかな。特定のパーツしか動かないんだから6面完成までの見通しが立ちやすいでしょ」

となります。もちろん、実際にキューブを回しながら説明すると一層分かりやすいかもしれませんね。

その他の回答

 以上、「『どうして目隠しで揃えられるの?』と訊かれたときのベストアンサー」をテーマに記事を書いてみました。多くのBLDerは実際にこのような質問を受けたときには自分なりの回答をされているでしょうから、この記事が特別役に立つということはないと思いますが、「BLDをこういうふうに捉えている人もいるんだなぁ」と思っていただければ幸いです。
 最後に、上に挙げた以外にも考えられる回答を並べてみました。皆さんはどう答えてますか。また直接会う機会があったらお話ししてみたいですね。

回答例

・「パーツ1つ1つにひらがなを振り分けていて、そのひらがなを文字列にして覚えて、・・・・・・」

・「最初に色の配置を覚えて、それに対応した手順を回していくんだよ。・・・・・・」

・「真ん中のパーツと角のパーツの色と配置を覚えて、・・・・」

                                     など

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ルービックキューブ界から見たメモリースポーツ https://brainsportsacademy.net/1063/ Wed, 10 Feb 2021 11:00:00 +0000 https://brainsportsacademy.net/?p=1063  今現在(2021年1月時点)、ルービックキューブの界隈に「メモリースポーツ」という概念が浸透しています。日本のキュービストの中にはルービックキューブだけではなくメモリースポーツでも活躍されている方がいらっしゃいますし、...

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 今現在(2021年1月時点)、ルービックキューブの界隈に「メモリースポーツ」という概念が浸透しています。日本のキュービストの中にはルービックキューブだけではなくメモリースポーツでも活躍されている方がいらっしゃいますし、反対にメモリースポーツ選手がルービックキューブを始めるということも今では起こっています。

 このような現象は僕がスピードキューブを始めた頃(2013年)には全くありませんでした。これは記憶と深い関係のあるBLD界でも同じでした。

 しかし、2019年になって初めてルービックキューブの中にメモリースポーツの考え方が取り入れられるようになりました。きっかけは同年3月31日に行われた交流会です。その交流会は日本のBLD界で高い実力を持つ選手たちと、メモリースポーツ界の最前線で活躍されている青木さんと平田さんが互いの知見を交換しあうというものでした。設けられた時間は2時間ほどでしたが、そこでは非常に有益な情報を得ることができました。僕は夢中になりすぎて終電を逃しました。

 まず、ストーリーのイメージ化は当時のBLD界には普及していない知見でした。BLDerの多くはストーリー法を用いるとき、文章をつくることで記憶作業を行っていました。しかし青木さんと平田さんはそのやり方の限界を指摘されていました。「メモリースポーツのトップ層はイメージを大事にしている」と。文字主体ではなく、イメージ主体のストーリー法にすることで記憶スピード、定着率ともに上がるということです。実は私自身はこの交流会の前から「イメージ化」の大切さはわかっていたし実践していました。しかしメモリースポーツで活躍している方々の言葉で、より一層自分のやり方に確信を持つようになりました。

 さらに、記憶術の基本である場所法の作り方まで教えてくれました。おそらくBLDerのほとんどが場所法こそ実践しているものの、どういう風に場所を設定すると良いのかまでは知らなかったでしょう。しかし、青木さんは場所法をつくる際は以下の3ポイントに気を付けると良いとおっしゃっていました。

①場所に高低差をつける

②場所のたどり方は時計周りか反時計周りのどちらかで固定する

③自分で設定した場所に対してデフォルメをする

もう目から鱗です。

 以上のようなメモリースポーツの知見がBLDに持ち込まれてから、BLDerの考え方も大きく変わったと思います。交流会をきっかけに記憶方法を見直すBLDerもでてきたことはもちろん、最初に書いたようにメモリースポーツを練習することでBLDの実力の向上を目指すキューバ―も現れるようになりました。実際、日本のBLDのレベルは大きく上がっています。3BLDだけではなく4・5BLD、MBLDでもどんどん実力ある選手が誕生していますし、これからの選手全体のレベル向上も見込まれます。これはBLDについてのコンテンツが増えたということだけではなく、メモリースポーツが浸透したことによるキューバ―の考え方の転換も要因にあるでしょう。

 ルービックキューブとメモリースポーツの関係について長々と書いてきました。長くなってしまいましたが、僕が言いたいのはこういうことです。

「やっぱり、違う分野と接することは大事だね」

 これに尽きます。陸上選手が陸上の練習さえしてればいいかというとそうではないですよね。自分のフォームを客観的に分析することも必要だし、食生活にも注意していかなければなりません。つまり、陸上以外の技術や考え方も身に着けてこそ一流の陸上選手になれるということです。これはルービックキューブについても同じでしょう。自分たちの世界だけに固執するのではなく、他の世界からも情報を仕入れてみる。こういう知識横断型の考え方が実力向上のためには重要になってくるのだと思います。

 そういう意味でメモリースポーツはルービックキューブ界のレベルを1つ押し上げてくれた存在だと僕は考えます。また何かしら情報共有の時間がとれればいいですね。コロナがおさまったら。

 

 

 

 

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瞑想のやり方 https://brainsportsacademy.net/431/ Wed, 02 Sep 2020 11:00:00 +0000 https://brainsportsacademy.net/?p=431 BSAマガジンライターの青柳吟です。 瞑想は心を落ち着けるための手段であり、今現在さまざまな分野で広く取り入れられています。メモリースポーツでも競技前に1分間の瞑想時間がありますし、スピードキューブでも瞑想によって集中状...

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BSAマガジンライターの青柳吟です。

瞑想は心を落ち着けるための手段であり、今現在さまざまな分野で広く取り入れられています。メモリースポーツでも競技前に1分間の瞑想時間がありますし、スピードキューブでも瞑想によって集中状態をつくっている方は多数おられます(私もその一人です)。

しかし具体的な瞑想のやり方を知らない方もいるのではないでしょうか。やり方が曖昧なまま瞑想をおこなってもその効果は実感することなんてできません。そこで今回は「どのように瞑想に取り組めばよいのか」を書いていこうと思います。

瞑想の目的とは?

瞑想の目的とはずばり「心をいま、ここにもってくる」ということです。私たちの頭のなかでは常にいろんな考えが渦巻いています。「今日は暑いな」とか「失敗したらどうしよう」などなど。無意識のうちにたくさんの雑念が浮かんでは消えたりしているのです。

ですが、私たちが本当に大事にしなければならないのは「今、この瞬間」ではないでしょうか。過去のことをいつまで考えていてもどうしようもないですし、「自分、ちゃんと結果出せるかな」と未来のことを気にしていてもほとんど無意味です。そもそも良い結果(未来)というのは「良い今」を積み重ねることによって生まれるものです。

「失敗しないかな」ではなく「とりあえず、今自分ができることをしよう」。そういう「いま、ここ」に意識が集中している精神状態をつくるために、瞑想を行う必要があるのだと思います。

瞑想のやり方とは?

①楽な姿勢をつくる 

立っていても座っていても横になっていても構いません。とにかく楽な(脱力できる)姿勢を作りましょう。あと瞑想では呼吸が大事なので、しっかり空気をとりこめるように背中は丸めずに伸ばしておいたほうがよいでしょう。そのようにして正しい姿勢ができたら目をそっと閉じます。

②呼吸に伴う身体の感覚に意識を向ける

姿勢が整えたら次は呼吸です。呼吸は鼻で吸い、鼻から吐く鼻呼吸が基本。「細く、長く、ゆっくりと」深呼吸をしていきましょう。そして呼吸にまつわる様々な身体の感覚に意識を集中させていくのです。お腹が膨らんだりへこんだり、鼻から息が出入りしたり。そういう感覚に意識を向けて「いま、ここ」に自分の心をもっていきましょう。また瞑想中、たくさんの雑念が湧いてくると思います。その場合は浮かんできた雑念についてさらに考えたり、ましてやその雑念を打ち消そうとしたりせずそのままにしておきましょう。そして再び身体の感覚に注意を向けなおすことが大事です。

以上が具体的な瞑想のやり方です。「それだけ?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、本当にそれだけです。シンプルなほうが取り入れやすいし継続しやすいでしょう。瞑想する時間は特に問いません。1分でもいいし10分でもOK。自分のタイミングで切り上げればよいと思います。またスムーズに「いま、ここ」に集中できるようにするために、この瞑想は本番直前だけではなく普段から習慣的に行うことおすすめします。

まとめ

以上、瞑想について話を進めてみました。深いことは考えず、まずはとにかく試しにやってみてください。「自分に合っているかも」と感じたら今後取り入れていけばいいと思います。ではまた。

 

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