10月5〜6日にインドネシア・バリ島でアジア選手権が開催されました。今回のアジア選手権には私も参加してきました。
アジア選手権は大陸レベルの大会なので、ジャパンオープンや韓国オープンなどとは少しルールが異なり、10種目中5種目の時間が長く設定されています。
アジア選手権・ヨーロッパ選手権etc:インターナショナルスタンダード
ジャパンオープン・韓国オープンetc:ナショナルスタンダード
なんて呼ばれています。
大会による時間の違いについてはまた別の記事で書いて行こうと思います。
最近は平日の仕事やBSAの仕事、メモリースポーツ協会の仕事などが非常に忙しく、正直ほとんど練習ができておらず、トランプ記憶のみを行うSCCも今までの貯金でプレイしているような状況です。
そんな状況でなぜあえて大変なアジア選手権に参加したのかというと、BSAのメンバーが行くため一緒に帯同するからという理由もありましたが、一番の目的はタイトルにもあるグランドマスターを取ることでした。
そもそもグランドマスターをご存知ない方もいらっしゃると思いますので、記載をしていきたいと思います。
グランドマスター
メモリースポーツの国際団体が定める一定の基準をクリアすると付与されるタイトルです。各基準は大会をまたいで達成してもかまいません。グランドマスターの基準は各団体によって異なります。現在グランドマスターを付与している団体はWMSCとGAMAの2つの団体があります。
GAMAの基準
①「スピードカード:120秒以内」
②「30分カード:6パック以上」
③「30分ナンバー:600桁以上」
④「15分単語:50個以上」
⑤「総合スコア:3000ポイント以上」
WMSCの基準
①「スピードカード:120秒以内」
②「60分カード:10パック以上」
③「60分ナンバー:1000桁以上」
今回の大会はGAMA主催の大会なので、上の青の太字の基準を満たす必要があります。
私の現在(アジア選手権前まで)の記録は、
①「スピードカード:72.9秒」
②「30分カード:5.17パック」
③「30分ナンバー:670桁」
④「15分単語:129個」
⑤「総合スコア:3423ポイント」
で残り赤字の部分は昨年のアジア選手権で30分カードは9パック+9枚を覚えましたが失敗し、4パックを間違えてしまっていたため獲得できず….。
今回の自分のコンディションは非常に悪く、大会に向けた調整も全然できていなかったので、練習でもスコアは悪かったですが、7パックだったらギリギリいけるだろうということで大会の直前は30分カードのみの練習に集中し、他の種目は捨てるくらいつもりで大会に参加しました。
悪い意味で予想通りで、初日の全ての種目でベストスコアを出すことはできず、初日の最終種目の30分カードを迎えました。30分カードまでに「15分 顔と名前」「30分 二進数」 「5分年号」「スピードナンバー」「5分イメージ」を記憶していたこともあり、かなり疲れていました。
そのせいか、1〜6パック目までを約8分で1度記憶し、1〜6パック目の復習に入った段階でも、全く記憶に残っておらず、ほとんど初見のような状況でした。当初8パック記憶して、2パック外しても良いという作戦で行くつもりでしたが、途中で6パックをノーミスで確実に覚えきるという作戦に変更しました。
結果として作戦変更があたり、6パック+3枚を記憶し、1箇所迷った箇所はありましたが、なんとかパーフェクトで回答し、基準である6パックをギリギリで超えることができ、無事グランドマスターを獲得しました。総合成績は散々でしたが….。笑
表彰式で賞状をいただきました。


ネット上にもちゃんと掲載されていました。
http://asia-memory.org/athlete.php?gm=1
以前はグランドマスターを達成することも非常に難しかったため、タイトルは1つしかありませんでしたが、現在はグランドマスターも1〜9段まで設定されています。
※ちなみに今回僕が獲得したのは1段です。
1〜9段まで合わせて世界で108名(日本人選手僕を含め2名)の選手がおり、最高位の9段はアメリカのアレックス・ミュラン選手のみが獲得しております。
最高位9段の基準は、
①「スピードカード:25秒以内」
②「30分カード:16パック」
③「30分ナンバー:1600桁」
④「15分単語:180個」
⑤「総合スコア:8000ポイント」
です。
9段を獲得するのはめちゃめちゃ大変ですね…。
メモリーアスリートにとってグランドマスターは1つの目標になると思うので、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。