メモリースポーツを始めたきっかけ

メモリースポーツ

◆出会いは「ワンダー×ワンダー」という番組

この記事を読んでくださっているみなさんはどんなきっかけでメモリースポーツと出会いましたか?
僕が初めてメモリースポーツと出会ったのは今から9年ほど前で、2010年3月の大学2年生の春休みでした。大学に入学して以来、どこかのサークルに入るわけでもなく、2年間アルバイトとして始めたバーテンダーをしていました。
バーテンダーの仕事はなかなかきつく、週に4日毎日8時間働いていました。
普段お店は午前2時まで営業をしていたんですが、僕がメモリースポーツと出会ったその日はたまたま暇で、午前1時にはお店を閉めて家に帰りました。

家に到着してなんとなくテレビをつけてチャンネルを変えているとたまたまNHKで「ワンダー×ワンダー」という2009年の世界記憶力選手権(World Memory Championship)を特集した番組を放送していました。
中年の白人の男性(ベン・プリッドモア選手)がトランプをとても早くめくりながら見ています。どうやらトランプの順番を覚えていたようで、その後に別のトランプで覚えた順番と同じ順番で並び替えるという作業をやっていました。
初めてみた自分は「ポカーン…」という感じで「一体この人は何をやっているんだ!?」という感じでした。
この時初めて記憶力を競う競技があることも初めて知り、「人間にこんなことができるのか?!」なんて思いながら見ていました。

番組に登場したベン・プリッドモア選手は「だれでも一生懸命練習すればできるようになる!」ということをおっしゃっていて、初めのうちはびっくりしてボーッと見ていましたが、なぜか「こんなの無理だよ!」なんて思わず、「ほんとかな?もしかしたら自分でもできるのかな?」と不思議と思いました。
放送された世界選手権は、ベン・プリッドモア選手が優勝しました。ちょっと大げさですが、その番組を見て「これだ!」というような雷が落ちたような衝撃を受けました。嘘みたいな本当の話なんですが、番組に登場していたベン選手やヨハネス選手と数年後に同じ舞台で戦っている姿がなぜかイメージできました。笑
以下が「ワンダー×ワンダー」番組です。
(僕が見た放送の翌年に放送された次の世界記憶力選手権です)

HIGHLIGHT 世界記憶力選手権 in チャイナ

◆番組翌日から練習スタート

その翌日にロフトに早速トランプを2パック買いに行きトランプ記憶を始めました。
それから「これに打ち込むんだ!」と決心し、アルバイトも辞め、毎日トランプ記憶の練習をする日々になりました。僕が始めたころはBSAのようなチームはもちろんなく、日本国内に選手がほとんどいませんでしたから、ほとんど情報もありません。
海外のサイトや当時日本チャンピオンとして最前線でご活躍されていた中田智之選手のブログなど数少ない情報を参考にしたり、中田選手のブログに質問をしたりして勉強したり、練習をしていました。
いろいろな方の支えもあって孤独ながらも毎日継続することができました。特に当時丁寧に質問に答えてくださった中田選手には本当に感謝しています。

◆過去の自分を振り返ってみて

今となってはトランプ記憶で1分は余裕で切れるようになりましたが、僕も始めたころは10枚覚えるのがやっとで初めてトランプを52枚覚えるのに2ヶ月くらいはかかりましたし、5分以内に覚えられるようになるには半年近くかかっていたと思います。
多くの人は1分以内でトランプを記憶できたり、大会で優勝したり、いろいろなメディアに取り上げられているというと「特別な才能がある!」とか「選ばれしものだ!」とか思われる方もいらっしゃると思いますが、決してそのようなことはなくて、ただ他の人よりも長く毎日継続してやっているというだけだと個人的には思っています。

どんなきっかけでメモリースポーツを始めてもOKなんですが、古参の始めたきっかけというのはなかなか面白いかなと思ってこんな記事を書いてみました。以上。